Wordで英語論文の添削はできる?英文校正機能の便利な使い方について

文書作成のパソコンソフトとして馴染みのあるWord。
大学のレポートや職場で使う資料づくりなど、日常的に使っている方も多いのではないでしょうか。

Wordは英文ライティングにもおすすめできるソフトです。
さまざまな機能を活用することで、英語の文章作成も効率良く進めることができるでしょう。

英語論文の添削を行いたい場合、どのような機能が使えるのか、実際に役に立つのかについて解説していきます。

wordの英文校正機能とは

Wordには文章を校正してくれる機能があり、スペルチェック、文章校正、スタイルの訂正などの機能がついています。日本語だけではなく英語の文章にも対応しています。

間違っている箇所があると、該当する部分に下線がついたり、正しい表記を候補として教えてくれたりするのでミスを未然に防げます。

自動的に正しい表記に変換してくれる機能もあります。
これらの機能は、それぞれ詳細を設定することができるので自分に合うようにカスタマイズすることが可能です。

Wordのバージョンによって異なりますが、エディターという機能を使えば文書を分析して、より簡潔な文書にするために単純な単語を選択してくれます。

フォーマルな文章であれば、スペル、文章校正、スタイルなどの修正候補の提示もします。

全ての機能を使いこなす必要はありませんが、これらの校正機能をうまく使えば英語論文の執筆に役立てられるでしょう。

英語論文執筆時に役立つwordの英文校正機能

Wordの校正機能を使って、英語論文の添削に役立つ機能をいくつかご紹介していきます。

難しい設定は必要なく、はじめに簡単な設定をしてしまえばすぐに使えるものばかりなので、実際に試してみることをおすすめします。

文法やスペルなどをチェック

Wordで文章の誤字や脱字を確認する場合、「文章校正」、「スペルチェック」の機能を使うことができます。
間違っている箇所を表示してくれるので、すぐに修正を行うことが可能です。

「文章校正」を実行するためには、はじめに設定を行います。
オプションから文章校正の設定に入り

  • 入力時にスペルチェックを行う
  • 文脈に応じたスペルチェックを行う
  • 自動文章校正
  • 文章校正とスペルチェックを一緒に行う
  • ※Wordのバージョンによっては項目がない場合があります

にチェックが入っているか確認しましょう。

次に詳細設定から「書式の履歴を維持する」、「書式の不統一を記録する」にもチェックが入っているか確認します。入っていなければチェックを入れましょう。

以上で設定は完了です。

画面上段の「校閲」タブの中にある「スペルチェックと文章校正」をクリックすると実行されます。
修正箇所が赤く表示されるので必要に応じて修正していきましょう。

オートコレクト機能

Wordのオートコレクト機能とは 、文字の誤入力やスペルミスを自動修正してくれる機能です。
また、単語の間違いだけでなく記号への自動変換やユーザーによる追加設定も可能です。

オートコレクトの例

  • 2文字目を小文字にする 「THe ・・・ → The ・・・」
  • 文の先頭を大文字にする 「the ・・・ → The ・・・」
  • 曜日の先頭文字を大文字にする 「monday → Monday」
  • Caps Lockキーの押し間違いを修正する 「tHE ・・・ → The ・・・」
  • 入力中にスペルミスを自動修正する 「healht → health」
  • 記号への変換 「(c) → ©、(TM) → ™」


場合によっては、自動変換してほしくないケースもあると思います。
そのような場合は、オートコレクトの項目から除外することで回避できます。

変更履歴

一度作成した文章に対してどのような変更、訂正を行ってきたのか、さかのぼって確認したいと思ったことはないでしょうか。

ちょっと前に書いた文章と比較したい、校正後の文章が本当に良くなったか確認したいなどの理由が考えられます。

もしくは、自分の書いた論文を研究室の教授や先輩などに添削をお願いした場合など、どこが訂正されたか一目で分かれば今後に生かしやすいでしょう。

Wordには「変更履歴」の機能があり、履歴をオンにすると変更された箇所が後から確認できるようになります。
簡単に設定の方法についてご説明します。

まず、ベースとなる文章ができあがったら変更履歴の記録を実行しましょう。
「校閲」タブのなかにある「変更履歴の記録」をクリックすると履歴が記録される状態になります。

記録を停止したい場合はもう一度「変更履歴の記録」をクリックするとそれ以降の履歴は残りません。
停止する前の変更は履歴としてそのまま残ります。

また、表示方法を変更することで変更された箇所だけマークした状態や、変更後の表示のみ、変更前の初版を表示するなど切替えができます。

ユーザー辞書設定を活用

Wordでスペルチェックを行う際には、Microsoft Officeに登録されているメイン辞書と照合が行われます。
メイン辞書には一般的な用語しか登録がされていないので、固有名詞や専門用語は含まれません。

そうするとスペルチェックを行った際に、実際にはスペルミスではないが間違っていると判断され赤いアンダーラインが引かれてしまいます。

そこで、ユーザー辞書設定を活用して研究分野の専門用語などを登録しておけば、スペルミスと判断されることはありません。

本当に間違っている箇所が埋もれてしまったり、その都度確認する手間が増えてしまったりするので自分がよく使う用語は登録しておくことをおすすめします。

英語論文執筆時にwordの校正機能を使用する注意点

英語論文執筆にWordを使って校正や添削を行うのは便利な面もありますが、いくつか注意点もあります。

必ず人の目で確認が必要

Wordの校正機能は、自動で間違いを表示してくれるのでミスを未然に防ぐことができる便利な機能です。
あくまで機械的に間違いを表示しているだけなので、必ず人の目で見て内容を確認しましょう。

特に前後の文脈のつながりで見てみると、おかしな修正かどうかが分かると思います。

校正結果をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分で確認することを習慣づけましょう。

こまめな保存を心がける

パソコンを使った作業なので、いつどんなトラブルが起きるか分かりません。
こまめにファイルを保存するのを心がけましょう。

また、前項で説明した「変更履歴の記録」をうまく使うことでどんな添削を行ったのか確認できます。

自分以外の人も執筆、校正に関わる場合はトラブルを避けるため、履歴を残すようにしましょう。

wordの英文校正機能は論文執筆時にも十分使える?

Wordの校正機能についてご紹介してきましたが、チェック機能として使うことでミスを防いだり、執筆を効率よく行えたりすることがお分かりいただけたと思います。

英語論文を執筆するにあたって自然な言い回しや専門的な表現、文章の構成、内容の良し悪しまで校正機能では確認できません。

慣れない英語での執筆を行う場合は、上記のような内容まで確認できる方法があれば非常に心強いでしょう。

Wordの校正機能でできることを理解したうえで、それ以上を求めるのであれば英文添削業者への依頼がおすすめです。

英文添削業者への依頼も考えよう

英文添削業者とは、自分が書いた英語論文をプロが添削してくれるサービスのことです。

英単語や文法は学校で勉強してきましたが、英語のライティングについてはなかなか学ぶ機会がなかったのではないでしょうか。

ライティングは独学で学習するのが難しい部分もあるため、プロに添削をしてもらうことでスキルの習得も期待できます。

英文添削業者への依頼はどのようなメリットがあるのか、ご紹介していきましょう。

英語論文のプロに添削してもらえる

英文添削業者に依頼する最大のメリットは、英語論文のプロが添削を行ってくれることです。
業者によってもさまざまな特徴がありますが、専門分野に特化した講師が在籍しているところもあります。

つまり、英文法など英語に関する添削だけでなく、特定の専門分野に知見のある講師が「研究論文」という観点で添削を行ってくれるのです。

現役で研究に携わっている講師もいれば、過去に自分の研究論文を発表している講師もいます。
そのような講師に直接添削してもらえるとしたら、確実に英語論文のスキルは上がっていくでしょう。

最適な表現方法を提案してくれる

Wordの校正機能では、自分が書いた文章および単語が間違っていないかどうかをチェックしてくれますが、文章の流れに適した表現であるかどうかを判断することはできません。

英文添削業者は、語彙、表現方法、英文法など細かくチェックしたうえで、最適な表現方法を提案してくれます。
まさに生きた英語のライティングスキルを学ぶことができるのです。

自分では気づかずに使っている表現が、場合によっては違和感のある表現かもしれません。
こうした箇所も英文添削業者は、自然な言い回しに直してくれるので語彙力が身に付きます。

なぜ間違っているか確認できる

有料のサービスの場合、ほとんどの英文添削業者では解説がセットになっていることが多いです。

間違っている箇所を指摘してくれるだけでなく、なぜ間違っているのか、なぜ違う表現がいいのか確認できます。

答えだけ提示されても、理解できなければ次に生かしていくのは難しいでしょう。
また、理由を知ることで、似たような事例の場面で応用が利きます。

まとめ

Wordの校正機能は、ある程度論文が完成した段階でミスがないか最終チェックとして使うのに適しています。
機械的に間違いをチェックしていくので、誤記の見逃しをなくせます。

デメリットとしては、文章の流れをくんだり自然な表現方法になっているか確認したりするのが難しい点があげられます。

英語論文の完成度をより上げていきたい場合は、英文添削業者に依頼することをおすすめします。
英文添削サービスではプロの講師が添削を行ってくれるだけでなく、なぜ修正が必要なのか理由を確認できます。

生きた英語を学べるので、自然とライティングスキルも上がり自分の力になっていくことでしょう。

この記事をシェアする

Categories

【免責事項】※このサイトの掲載情報については独自に収集した内容が基になっていますので、最新情報や詳細は、各英文添削サイトの公式ホームページをご確認ください。