英文履歴書を書く時の注意点と添削の依頼方法

英語の履歴書は仕事に応募する際だけでなく、アカデミックな場面でも必要になる時があります。
本記事では、日本の履歴書とどこが違うのか、英文履歴書には種類があるのか、英語の履歴書の記載内容や作成に当たっての注意点は何か、カバーレターには何をどのように書くのかについて詳しく解説します。
また、英文履歴書は英文校正会社に添削を依頼するのがおすすめである理由をご説明します。

英語の履歴書はどんな時に必要か

仕事に応募する時、大学院を受験する時、奨学金や助成金の申請時など様々な場面で必要になります。

海外の企業や大学、日本国内に支社がある外資系企業、または国際的な機関における仕事に応募する際は、英語の履歴書が求められます。日本に所在する外資系企業などの場合は、日本語と英語、両方の履歴書が求められることもあります。

アカデミック界においても、海外の学術機関における研究者のポスト、大学における研究者または教職員のポストに応募する時に求められます。
また、海外の大学院を受験する際、志望理由書と共に英語の履歴書の提出を求められることが多いです。
さらに、学生向けの奨学金や研究の助成金を申請する際にも英語の履歴書が必要となります。

英語の履歴書は日本の履歴書とどう違う?

日本の履歴書はコンビニなどでも売っており、フォームをインターネットでダウンロードすることもできます。
一方、英語の履歴書は決まったフォーマットがなく、自分で作成する必要があります。以下で、日本語と英語の履歴書で異なる点と「英文履歴書」には2種類あることについてご説明します。

日本の履歴書と英語の履歴書の違い

日本版と英語版では、① 記載内容、② 記載方法、③ 文章のトーンなど主に3つの点で違いがあります。

① 記載内容の違い
日本のものと違って、英語の履歴書にはプライベートなことは書きません。下の表にあるように、日本の履歴書フォーマットにある「生年月日」、「年齢」、「顔写真」、「扶養家族」や「配偶者」は、通常英語の履歴書に書く必要がありません。

【日本の履歴書にあって英語の履歴書にない記載項目】

 

日本の履歴書 英語の履歴書
氏名
生年月日・年齢 ×
住所
連絡先(電話番号・Eメールアドレス)
学歴
職歴
免許・資格
志望の動機、自己PR、趣味、特技 ※1
通勤時間 ×
扶養家族の人数 ×
配偶者の有無・扶養義務 ×
希望記入欄 ※2

※1 提出先によっては「パーソナルステートメント」として、自身の経歴や職業的な関心について記載
※2 提出先によって希望職種を記載

記載方法の違い
日本の履歴書は学歴や職歴を古い方から時系列で書きますが、英語の履歴書では最新の情報から逆時系列で書きます。また、英語の履歴書の場合、大卒の場合高校以下の学歴を省略して大学以上の学歴のみを書く傾向にあります。

文章のトーンの違い
日本の履歴書では事実を中心に淡々と書きますが、英語の履歴書では力強い動詞や形容詞などを用いてポジティブに書きます。

このように様々な違いがあるため、日本の履歴書を英訳しただけでは魅力的な英文履歴書になりません。

英語の履歴書は「レジュメ」と「CV」の2種類がある

「英文履歴書」と一口に言っても、実は「レジュメ」と「CV」の2種類に分けられ目的や記載内容がやや異なります。通常、産業界での仕事に応募する場合は「レジュメ」の提出を求められることが一般的で、アカデミックな場面では「CV」が一般的です。

「レジュメ」は仕事上のキャリアに焦点が当てられ、応募する仕事の職務を明記した上で、応募する職種に関連した経歴・スキルを中心に簡潔に書きます。一方、「CV」は学術的な経歴に焦点が当てられ、研究履歴や論文出版履歴を詳細に書き、レジュメより長くなることが多いです。

英語の履歴書を作成する時の注意点

以下で英語の履歴書に書く内容、英文履歴書の英文が他の英文と違う点、カバーレターについてお話します。

英語の履歴書に記載する内容

日本の履歴書からプライベートな項目を除き、「職務経歴書」に書く項目を付け足したものをイメージして頂ければ分かりやすいかと思います。

「レジュメ」や「CV」に記載する一般的な項目は以下のとおりです。レジュメには記載するけれどCVには記載しない項目に「自己紹介」や「目的」があり、CVには記載するけれどレジュメには記載しない項目に「出版リスト」、「学会プレゼンテーション」、「表彰・受賞」などのアカデミックな業績に関する項目があります。

【英文履歴書の記載事項】

記載内容 CV レジュメ
Name and Contact Information

(名前と連絡先)

名前、住所、電話番号、eメールアドレス
Summary / Personal Statement

(要約 / 自己紹介)

研究分野や応募するポジションに関連する学歴・経歴、興味関心の推移と自己アピール
Objective

(目的)

希望する職種
Education

(学歴)

大卒の場合、大学以上の学歴
Professional Experience

(職歴)

職歴。ボランティアワークを記載することも
Qualifications and Skills

(資格とスキル)

研究や職種に関係のある資格やスキル
Publications

(出版リスト)

出版した論文等のリスト
Conference Presentation

(学会プレゼンテーション)

学会発表の経験
Honors and Awards

(表彰・受賞)

大学の奨学金や研究の補助金、表彰経験など
References

(推薦)

推薦人の名前や所属先、連絡先(電話番号とeメールアドレス)など

Professional Experience”(職歴)に複数のカテゴリーがある場合は、たとえば「研究歴」、「教職歴」、「実務経験」などカテゴリー別に書きます。

上の表はあくまで一般的な記載項目を示したもので、業界や研究分野、提出先によって記載項目は異なります。同じ業界や研究分野の方の英文履歴書がインターネットなどで見られれば、そちらも参照しましょう。なお、提出先によってはフォーマットが定められている場合もあります。

英語の履歴書の英文は日常会話レベルの英作文とどう違う?

英語の履歴書の英文は、日常会話レベルの英作文と以下の点が異なります。
・フォーマルな英語で簡潔に書く
・完全な文で書かない
・具体的な数値を入れる

フォーマルな英語で簡潔に書く
履歴書は仕事に応募する際などフォーマルな場面で必要となるものです。短時間で担当者に見てもらうために、フォーマルな英語で簡潔に書きます。レジュメはなるべく1枚で収められるように書きます(長くて2枚)。CVの場合は出版リスト等を詳しく書くため数枚にわたることもありますが、英文自体は簡潔に書きます。

完全な文で書かない
英語の履歴書は箇条書きで書きますが、完璧な文で書きません。以下の例のように主語(”I”)を省略して「動詞」、「形容詞」、または「形容詞+名詞」で書き始めます。この時、同じ動詞や形容詞が続くと単調になるので、類義語を活用してバラエティを持たせながら書きましょう。

動詞で書き始める例
“Organized workshops on …”
(・・・についてのワークショップを企画しました)
“Managed five member research team”
(5人の研究チームを管理しました)

形容詞で書き始める例
“Confident in …”
(・・・に自信がある)

形容詞+名詞で書き始める例
“Dedicated researcher”
(熱心な研究者)

具体的な数値を入れる
漠然と「たくさんのワークショップを企画した」と書くよりも、「10回のワークショップを企画した」と具体的な数字を入れて記載した方が説得力のある履歴書になります。できるだけ具体的な数値を入れつつ実績をアピールしましょう。

英文履歴書のカバーレターには何を書く?

英文履歴書を提出する際、下の例のようなカバーレターを添えることがあります。カバーレターには応募するポジション、履歴書に書ききれなかった自己アピール、レジュメまたはCVを同封している旨を書き、通常1枚にまとめます。

まず、上段右側に自分の名前・住所、日付を、左側に宛名(担当者の名前とその人が所属する会社や機関名)を書きます。
本文は、”Dear Mr./Ms. …,” で書き始め、担当者の名前が分からない場合は、” To Whom It May Concern,”(ご担当者様へ)と書きましょう。

改行してどのポジションに応募しているのか明記します。
I am applying for the X position in Y as announced in Z on …(日付)
(私は… (日付)に公開されたYにおけるXのポジションに応募いたします)

応募するポジションに関連する自分の学歴や経歴を簡単にまとめ、CVやレジュメに詳述してある旨言及します。そして、自分が応募するポジションにいかに適任であるかをアピールします。
Thus, I believe that my skills and experiences enable me to contribute to your company.
(以上のように、私にはスキルと経験があるため貴社に貢献できると思います。)

最後の方に「ご連絡をお待ちしています」という意味の文を入れたりします。
I hope to hear from you soon.

最後に、結びの言葉と自分の名前を書き、印刷してから自分の名前を手書きでサインします。
Sincerely,
(サイン)
“Taro Yamada”

その下に同封物があることを記載します。
Enc. 1 Resume

英語の履歴書はプロに添削を依頼するのがおすすめ

英文履歴書およびカバーレターは今後のキャリアを左右する重要な書類です。英文履歴書等には文法やスペリングのミスがあってはならないと同時に、他の英文と異なる独特の書き方や表現が求められるためプロに添削を依頼することをおすすめします。

国際的な仕事のポジションへ応募する場合、1つのポストに何百人もの応募者が集まることが珍しくありません。採用担当者は大量の履歴書に短時間で目を通す必要があるため、その中で興味を持ってもらうには、ミスがなく業績やスキルを簡潔にアピールした英文履歴書であることが重要です。

英文履歴書の校正の経験が豊富な校正者に添削を依頼すれば、ミスを修正してくれるだけでなく、ポジティブで洗練された表現に添削してくれます。また英文校正会社に添削を依頼すると、提出先にふさわしい内容に添削してくれるため、採用担当者等に興味を持ってもらえる可能性も高くなります。自身で作成した英文履歴書に自身がない、または完璧なものにしたいなら添削実績の高いこちらの業者をおすすめします。

まとめ

英語の履歴書は、仕事に応募する時やアカデミックな場面など様々な場面で必要となります。本記事では英語と日本語の履歴書の違う点や英文履歴書の種類と記載内容についてご説明してきました。英語のミスをなくす目的だけの添削ではなく、最後まで読んでもらえるような履歴書にするためにも、英文校正会社に添削を依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。

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