英語論文などのフォーマルな英文は、書きあげた後に英文添削会社に依頼して添削してもらうことが多いと思います。
英文添削会社の中には、専門分野に精通したスタッフの多さがセールスポイントの会社もありますが、一般の英文添削会社との違いは何でしょうか。
この記事では、専門分野に詳しい英文添削会社に依頼すべきケースとそのメリット、英文添削会社を選ぶ際のポイントをご説明し、おすすめの英文添削会社3社をご紹介します。
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英語ネイティブなら誰でも英文を添削できるだろうと考えてしまいがちです。
もちろん、SNSや友達同士のeメールであれば、一般のネイティブの方でも英文添削ができるかもしれません。
ただ、たとえば英検やTOEIC試験のライティング、契約書やレポートなどのビジネス文書、学術的な英語論文などは、ネイティブなら誰でも添削できるというわけではありません。
それぞれの英文の書き方を学び、書く訓練をした人でないと英文添削はおろか書くことも難しいでしょう。
フォーマルな場面で使う英文を添削してもらう時は、プロの校正者がいる英文添削会社に依頼することをおすすめします。
英文添削会社に依頼する場合、どこの会社に依頼しても同じでしょうか。
実は英文添削会社が扱う英文の種類や添削内容は、会社によって千差万別です。
SNSやプライベートで使うカジュアルな英文の添削、小中学生の英作文の添削であれば、スペルミスがないか、文法的な間違いがないか、英語として自然な表現かなどの観点から添削されます。
このような英文の添削は、英語教師だけでなく、一般のネイティブの方が担当する英文添削会社もあります。
一方、英語資格試験や大学受験対策のライティング添削では、英文全体の構成がしっかりしているか、文と文が論理的につながっているかなどの観点からも添削されます。
このため、英語試験のライティング対策に詳しく、英文添削の経験が豊富な英文添削会社を選ぶべきでしょう。
また、以下の例のように専門的な内容を含む英文に関しては、その専門分野に詳しい英文添削会社を選んで依頼することが重要です。
金融レポートや建物評価レポートなどは、金融や建築の知識がある方でなければ、そもそも内容を理解することも難しいでしょう。
このため、単純なスペルミスや文法上のミス以外の間違いは、見落としてしまう可能性もあります。
当該分野に詳しく、同種の英文を添削した実績が多い英文添削会社を選ぶのが賢い選択になります。
英文契約書には特有の言い回しがあり、表現を一つ間違えただけでビジネス上莫大な損害が生じる可能性もあります。
英文契約書を添削してもらう場合は、該当する分野の法律に詳しく、契約書の添削に慣れた英文添削会社に依頼することが欠かせません。
英語論文は一般的にボリュームがあり、かつ論文を書く際の共通のルールがあります。
また、専門分野によって使われる語彙や構文、論文構成なども大きく異なります。
専門分野に詳しい校正者でないとそもそも英語論文の内容の理解が難しいですし、専門分野にふさわしい語彙の選択、その専門分野の慣習に照らして論文構成が適切かなどについて添削してもらうことは難しいでしょう。
英語論文の英文添削を依頼する際は、英語論文の添削をしたことがあることに加えて、自分の専門分野に詳しい校正者がいる英文添削会社を選ぶことが必要になってきます。
専門分野に詳しい英文添削会社に依頼すると、一般的な英文添削にとどまらず、次のような添削をしてもらうことができます。
専門的な英文には専門用語がたくさん出てきます。専門用語は各専門分野で定義が定められている定型表現ですが、専門外の方にはあまり知られていない表現も数多くあります。
このため、専門分野に精通した英文添削会社でないと、専門用語が間違った使われ方をしていても気づかれない可能性があります。
逆に、専門用語を正しく使用しているにもかかわらず、より一般的な英語表現に修正されてしまうケースも考えられます。
専門分野に詳しい英文添削会社であれば、専門用語の適切な使用を前提にした英文添削してもらうことができます。
専門用語以外にも、その専門分野でよく使われる語彙・構文や独特な表現などが存在します。
これらの表現を適切に使用して英文を書いた方が、英文の理解しやすさや説得力がアップ。
その分野で使われるより適切な表現に修正してくれることが、専門分野に詳しい英文添削会社による添削のメリットです。
専門分野に詳しい英文添削会社に依頼するメリットは、英文のミスを修正し、その分野における専門用語や適切な表現を使ったものにブラッシュアップするだけではありません。
英語論文の添削を扱う英文添削会社の中には、筆者が英語論文を投稿する予定の学術ジャーナルに、アクセプトされやすい英語論文に添削してくれるところもあります。
時には、当該ジャーナルに出版経験があったり、査読経験があったりする校正者に添削を担当してもらえることもあります。
具体的には、英語論文がジャーナルの投稿規定に沿っているか、英語論文のフォーマットや論文構成は適切か、英語論文に論理的一貫性があるか、研究成果が効果的にアピールできているかなどを見てもらうことができます。
このような添削サービスは、専門分野に詳しい英文添削会社ならではと言えるでしょう。
専門分野に詳しい英文添削会社は、どうやって選べばいいのでしょうか。
以下で、どのような点に着目して選んだら良いのか、ポイントをお伝えします。
どのような校正者がいるかは、英文添削会社を選ぶ際の最も重要なポイントです。
英文添削会社選びは、どのような専門や経歴を持つ校正者が英文添削を担当するのかを確認することから始めましょう。
英文添削会社のウェブサイトで、自分の専門分野に詳しい校正者がいるかどうか調べましょう。
経済学やIT業界といった大きな分類だけでなく、より細分化された専門分野についても一致している校正者の方が、より質の高い英文添削を期待できます。
さらに、校正者がその分野で実際に活躍する研究者や実務家である場合、当該分野における最先端の知識を有している可能性が高いのでなお良いでしょう。
各専門分野の知識が豊富なだけでなく、校正者自身がその分野で論文やレポートを書いた経験がある方が、より踏み込んだ英文添削を期待できます。
さらに、出版経験、査読経験、校正経験も豊富であれば、質の高い英文添削が受けられます。
各校正者のプロフィールが載っている場合は、学歴と職歴、出版経験、査読経験、英文の校正経験などを参考にしましょう。
英文添削会社が提供する英文添削のクオリティを確認しましょう。
英文添削会社によって、英文添削の範囲やクオリティは異なります。
スペリングや文法上のミスを直すだけの英文添削から、より適切な表現を提案したり、英文フォーマットまで修正したりする添削まで様々です。
英文添削会社を選ぶ際には、以下のポイントに注目して比較検討します。
また、各英文添削会社のウェブサイト等に英文添削のサンプル例がある場合は、どの程度の添削をしてもらえるのかイメージしやすいので参考にしましょう。
英語としては間違っていないが、英文の種類や文脈、専門分野に応じてより適切な表現がある場合、修正候補として提案してくれるかを確認しましょう。
同じ会社でも英文添削のプランによって、単純な英語のミスだけを修正するものと英文の種類や内容に応じた修正まで行うものに分かれている場合もあります。
英文のフォーマットとは英文の形式や構成のことです。
ビジネス文書の中でも履歴書、eメール、レポートなど英文の種類によって、フォーマットが異なります。
また、たとえば同じレポートでも、金融レポートと建物評価レポートでは業界が異なりフォーマットも変わってきます。
英語論文の場合、専門分野によって英文フォーマットは異なりますし、学術ジャーナルに投稿する場合はそのジャーナルの投稿規定によりフォーマットが決まっている場合があります。
英文の種類に応じたフォーマットになっているか、またフォーマット規定がある場合は順守されているかについても添削してくれるのか、確認しましょう。
ビジネスレポートや英語論文など正確さが求められるフォーマルな英文は、一度添削してもらったら終わりでなく、修正後に再度添削してもらうことが珍しくありません。
再校正は、一度目の添削で指摘された部分がきちんと修正されているかチェックしてもらうためだけではありません。
筆者の意図が校正者に伝わらず筆者の意図と違う意味の英文に変更されてしまった、英文の一部を修正した結果別の部分でミスが生じた、修正後の文とその前後の文がうまくつながらないなどのケースがあるためです。
再校正が英文添削サービスに含まれていれば、より英文の質を高めることができます。
再校正が追加料金なしで受けることができるのか、もし有料の場合は割引料金で受けることができるのかを確認しましょう。
実際に英文添削をするのは個々の校正者ですが、英文添削の品質を管理するのは英文添削会社なので、会社自体のクオリティも大切なチェックポイントです。
以下の点に注目して比較しましょう。
英文添削の料金は、英文の内容や添削の範囲、納期によって様々です。
一般的に、専門性の高い英文ほど、また納期が短いほど高い料金が設定されています。
英文添削会社の料金を比較する際は金額だけを見るのではなく、英文添削サービスに含まれる校正項目や納期などを総合的に勘案することが大切です。
また、英文添削プランや納期によって、受注可能なワード数に制限がある場合もあることに留意しましょう。
専門分野に精通した校正者が多数在籍する、おすすめの英文添削会社3社をご紹介します。
エダンズは1995年に福岡で設立された医学や科学分野に強い英文添削会社。
世界中に住む300名以上の専門家が校正に携わっており、特に評判の良い校正者の詳しいプロフィールも掲載されています。
同社は英文添削だけでなく、研究の様々なプロセスを支援するサービスを提供しています。
エダンズの英文添削は、専門用語の使い方が合っているか、英語論文がジャーナル投稿規定に沿っているか、研究の有用性が明確に記載されているかなどを確認します。
再校正も英文添削サービスに含まれています。
同社の英文添削は、博士号保持者を含む各分野の専門家と、校正経験の豊富な校正者からなるチームが行っています。
エダンズの英文添削を受けた論文のアクセプト率は、その他の論文の1.7倍というデータもあります(BMC社出版のジャーナル)。
校正料金は納期が3営業日の場合1ワード当たり12.65円(税込)で、納期を2営業日にする場合は1ワード当たり16.5円(税込)、納期を1営業日にする場合は1ワード当たり19.8円(税込)。
分かりやすい料金設定となっています。
2002年に創業されたエディテージも様々な分野の専門家が英文添削を担当。
校正者のプロフィールにはそれぞれの専門分野だけでなく、出版経験数と校正実績数、顧客満足度がパーセンテージで記載されています。
英語ネイティブの専門家2人が2段階で校正をチェック、また情報セキュリティのISOを取得しておりデータ保護の面でも優れています。
エディテージの英文添削は、標準的な校正プラン、英文構成のチェックも行う校正プラン、ジャーナル投稿前の査読付きの校正プランの3種類に分かれており、後者2つは再校正が可能。
1ワード当たりの校正料金はそれぞれ5.5円(税抜)~、12円(税抜)~、30円(税抜)~となっています。
上記に示した料金はそれぞれのプランの中での最低料金であり、英文の単語数が多いほど、また納期が短いほど校正料金が高くなります。
研究支援エナゴは2005年に設立された英文添削会社。
理系の専門分野に強い英文添削会社が多い中、人文科学を含む幅広い専門家が在籍しています。
各分野の専門家とアカデミック英語のライティングに精通した校正者の2名が、校正を担当します。
万が一英語の質を原因として論文がリジェクトされた場合、再校正した上で料金を返金する「返金保証」をしている点がユニークです。
同社の英文添削サービスは校正の内容に応じて3種類の校正プランに分かれており、1ワード当たりの校正料金はそれぞれ5円(納期12日の場合)~、9.5円(納期12日の場合)~、27円(納期6日の場合)~。
各校正プランの料金は、上述した納期より短くなるほど料金が高くなります。
いずれの校正プランも再校正サービス付きです。
ビジネスレポート、契約書、学術論文などの専門的な英文の添削を依頼する場合は、専門分野に精通した英文添削会社に依頼しないと、十分な英文添削が受けられません。
今回は、専門分野に詳しい英文添削会社に依頼する具体的なメリットとして、専門用語やその分野の頻出表現を踏まえた添削、学術論文の場合は出版のチャンスを高める添削をしてもらえることを挙げました。
また、専門分野に詳しい英文添削会社を選ぶ際のポイントとして、校正者、英文添削のレベル、英文添削会社、料金・納期の4つについてご説明し、おすすめの英文添削会社を3社ご紹介しています。
書き上げた英文の内容が素晴らしいにも関わらず、言語の面で読者にうまく伝わらなかったり、出版のチャンスをつかめなかったりするのは非常にもったいないことです。
専門分野に詳しい英文添削会社を上手に活用して、英文のクオリティを高めましょう!
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