英文添削は自分でもできる?|自分で英文添削する方法とコツをご紹介

英文添削には複数の方法がありますが、自分が書いた英文を自ら添削することはできるのでしょうか。
この記事では、英文添削にはどのような方法があるのか、自分で英文添削する場合の具体的な方法と5つのコツをご紹介します。
また、自分で英文添削する場合と英文添削業者に依頼する場合、それぞれのメリット・デメリットをご説明。

Contents

英文添削にはどんな方法がある?

英文添削する方法には主に、英文添削業者に依頼する、機械添削を活用する、自分で英文添削するという3つの方法があります。

英文添削業者に依頼

英文添削業者に依頼すると、英文添削のプロに添削してもらうことができます。

英文添削業者により、得意な英文の種類、校正者や校正サービスの質、料金は様々。校正者が全員ネイティブの会社がある一方、日本人の校正者が日本語の解説付きで添削してくれる会社もあります。

また、資格試験のライティング対策として英文添削をする会社、英語論文に特化している英文添削会社など、会社ごとに特色があります。

ワードの自動修正機能や英文添削アプリを活用

スペリングミスや単純な文法上のミスなどの修正に関しては、ワードなどの文章作成ソフトウェアに付いている「自動修正機能」や「英文添削アプリ」も英文添削に役立ちます。

英文添削アプリは無料のものと有料のものがあり、最近は無料の英文添削アプリでも精度の高いものがあります。

ただ、「自動修正機能」や「英文添削アプリ」だけに頼ると、固有名詞なのにスペリングミスと認識されて自動修正されたり、小文字で書くべきところを大文字に直されてしまったりします。

固有名詞は単語登録する、文頭のアルファベットが大文字に自動修正される機能をオフにするなどの設定をするとともに、機械添削の後で自分の目で確認することが欠かせません。

機械添削は補助的に利用することをおすすめします。

自分で英文添削する

コストをかけずに英文添削するなら、自分で英文添削する方法もあります。以下で詳しくご説明します。

自分で英文添削する際の具体的な方法

自分で英文添削する際はチェックリストを作り、それに従って進めていくとよいでしょう。

また、パソコンの画面上で添削するだけでなく、英文を印刷して読んだり、音読したりすると、それまで気づかなかったミスが見つかりやすくなります。

チェックリストを作って項目ごとに全体を見直す

英文添削に慣れるまでは、何をどこから始めればいいのか分からず、英文をただなんとなく眺めて終わりということもあるでしょう。

そこで、英文添削でチェックすべき項目をリストアップしておき、その項目にしたがってチェックしていくことをおすすめします。

英文添削においてチェックすべき項目の例として、以下のようなものがあります。

スペリングミスはないか

まずチェックすべきはスペリングミス。
前述したように、ワードの自動修正機能や英文添削アプリを活用する際も、自分の目で確認した上で修正します。

特に、タイプミスした英単語が正しいスペルに修正されず、別の単語に修正されることがあるので、注意が必要です。

英文法上の誤りはないか

英文法上の誤りについては、自分がよく間違える英文法の項目をメインにチェックしましょう。

ミスが起きやすい文法項目の例として、主語が単数形の名詞の時には動詞を単数形(“s”を付ける)に、主語が複数形の名詞の時には動詞を複数形にすべきところでしていない、などが挙げられます。

知識としては知っていても、入力し忘れることがあるので英文添削時に確認することをおすすめします。

たとえば、以下の例文のように”It”が主語で動詞が現在形の時、動詞に”s”が付いているか確認しましょう。

× It show that …
〇 It shows that …

品詞の誤りの例としては、形容詞を使うべき場所で副詞を使ってしまうミスが挙げられます。
たとえば、「我々は内容物を平らにした。」を英語で言うと、

〇 We made the content flat.
× We made the content flatly.

このように、形容詞の”flat”を使うべき所を、副詞の”flatly”を使ってしまう例があります。

この文の文型は第5文型の「SVOC」。
「補語」を意味する「C」には、名詞か形容詞しか置くことができません。
「補語」に”flatly”のような副詞を置かないよう気を付けましょう。

ちなみに、語尾に”-ly”がついている英単語は、ほとんどが副詞です。

正しい時制が使われているかもチェックポイントです。
たとえば、日本語にない時制である「現在完了形」を使った文でよくある間違いが、過去を表す語句と一緒に使ってしまうことです。

× We have found … two months ago.
〇 We found … two months ago.

「現在完了形」は過去の一点から現在までを表す時制。
過去形の文と共に使われる、”two months ago”のような過去を表す語句は、現在完了形の文では使えないことに注意しましょう。

英文に使われている語彙は適切か

同じ意味を表す語句でも、英文の種類によって使われる表現は異なります。

英語論文の英文添削をする場合は、アカデミック英語にふさわしい表現か、専門分野で一般的に使われている表現かどうか確認しましょう。

ジャーナルなどで出版された英語論文などを読んで、自分の専門分野で使われる英語表現を抑えておくと良いでしょう。

英文スタイルは適切か

英文の種類や提出先によって、英語か米語か、アカデミック英語かビジネス英語か、文献の引用方法などが異なります。

英語論文の場合であれば、ジャーナルの投稿規定や過去に出版された英語論文などを確認し、自分の書いた英文の英文スタイルが適切かどうか確認しましょう。

英文構成は適切か

英文構成をチェックする際には、まず英文全体の構成が適切か、英文構成に関して指定がある場合はそれに従っているか、「パラグラフライティング」のルールに則っているかを確認しましょう。

「パラグラフライティング」は、英文ライティングの基本。
1つのパラグラフは1つのトピックに絞って書きます。

各パラグラフ内において、文と文のつながりが分かるように書かれているか、パラグラフからパラグラフへの流れがスムーズかなどがチェックポイントです。

英文の内容は妥当か

英文の内容が、求められている内容に合致しているかも確認しましょう。

たとえば、英語論文をジャーナルに投稿する場合は、ジャーナルごとに細分化された専門分野や、そのジャーナルで出版されている英語論文の研究課題の傾向に沿っていることがアクセプトされるために大切。

また、英語論文全体で「論理的一貫性」が保たれているか確認します。
たとえば、ある学説に対して英語論文の前半では賛成している一方後半では反対している、といった矛盾点がないか確認しましょう。

英語論文で主張されている内容が、文献や実験結果などのエビデンスに基づいているかも重要です。
どんなに素晴らしい主張であっても、サポートするエビデンスがなければ、信頼性のある主張と認めてもらえません。

明瞭簡潔な英文になっているか

英文、特に英語論文では明瞭簡潔な表現の方が好まれます。
読んでいて意味が分かりにくい文や、冗長な表現がないか確認しましょう。

印刷したり音読したりして何度も見直す

英文を印刷して紙ベースで見直したり英文を音読したりすると、視点が変わるのか、パソコンの画面上では見過ごしていたミスや不自然な英語表現が見つかることがあります。

自分で英文添削する際は、ぜひ取り入れてみて下さい。

英文添削でチェックするポイントについては、こちらのコラムでも解説しています。

自分で英文添削する時のコツ

自分で英文添削する際には、いくつかコツがあります。

英文添削のコツ① 明らかなミスから修正していく

英文添削のチェック項目は多岐にわたります。

自分で英文添削することに慣れない内は、上述したような項目を同時並行でチェックするのは難しいと感じるかもしれません。

最初から完璧に添削しようと思うよりも、英文を見直せばすぐに気づく様な、明らかなミスから修正していくのがコツ。

英文添削を一度で終わらせようとするのではなく、1度目に英文を見直す時はこのチェック項目に注目する、など段階的に行うと良いでしょう。

何度も繰り返し見直すことを通じて、英文の精度を高めていきましょう。

英文添削のコツ② ワードの「検索機能」と「置換機能」を使いこなす

ワードの「検索機能」と「置換機能」は、自分で英文添削をする時に役立ちます。

たとえば、同じミスを複数個所でしていることに気づいた場合、「検索機能」を使えば修正したい部分を瞬時に見つけることができます。

ある英単語をすべて別の英単語に置き換えたい場合は、「置換機能」を使って修正前と修正後の英単語を入力すれば、素早く修正できます。

たとえば、句読点の「ピリオド」の後はスペースを1つ分空けるのが一般的ですが、知らぬ間にスペース2つ分が入力されていることがあります。

自分で英文添削する際、目視ではスペースが2つ分入っていることに気づきにくいもの。
「検索機能」でピリオドの後に2つ分のスペース(”. “)を入力すれば、すぐに見つけられます。

英文添削のコツ③ 各種辞書を使いこなす

自分で英文添削する際には、辞書が欠かせません。
和英辞書は既に活用されている方が多いかもしれませんが、個々の英語表現のニュアンスの違いを知るには英々辞書の併用がベター。

また、英文添削していて同じ英単語ばかり繰り返し使っていると感じた時は、類義語事典(「シソーラス」)の活用がおすすめです。

英文添削のコツ④ グーグル検索を活用

「グーグル検索」も自分で英文添削するのに役立ちます。
グーグル検索する際は、日本語で入力するのではなく英語で入力するのがコツ。

グーグル検索で日本語を入力して英訳を探すと、日本人向けのウェブサイトばかりが検索結果に表示されます。

一方、自分で書いた英文が自然な表現なのか調べたい時、その英文をグーグル検索で入力すれば、その英語表現が実際どれくらい使われているのか見当をつけることができます。

多数のウェブサイトで使われていたり、大手ニュースサイトなど信頼できるウェブサイトで使われていたりすれば、その英語表現は一般的な表現であると判断できます。

英文添削のコツ⑤ 英文法は習得しておいた方がベター

自分で英文添削をするに当たっては、英文法を復習しておくことが大切。

英文法の知識が乏しい場合、自分の書いた英文に文法上の間違いがあっても気づきにくいですし、英文添削にも時間がかかります。
英文法のテキストを1冊手元に置き、繰り返し読んだり参照したりすると良いでしょう。

コツは、英文法テキストの例文を基に、オリジナルの例文を作ること。
例文に含まれている文法事項を踏まえた上で、使われている単語を自分が書く英文で使う単語に代えます。

英文法の知識も身に付きやすいですし、オリジナル例文は、実際に英文を書く時にそのまま活用できます。

自分で英文添削するメリット・デメリット

自分で英文添削する場合のメリットとデメリットをご説明します。

メリット デメリット
費用がかからない 気づけないミスがある
自分のミスの傾向が分かる 不自然な言い回しが残る
ライティング力向上につながる 英語表現を広げにくい

自分で英文添削するメリット

¬自分で英文添削する主なメリットは、費用がかからないことと、ライティング向上にも役立つことです。

英文添削の費用がかからない

自分で英文添削する場合、自分の時間は取られますが金銭的な費用はかからないのが最大のメリット。

自身の英語力にもよりますが、予算が限られている場合や、インフォーマルな英文の添削の場合は、自分で英文添削することは選択肢のひとつです。

自分のミスの癖が分かる

自分で英文添削すると、よく間違える英単語のスペルや、英文法で自分がどんな間違いをしやすいかが見えてきて、自分のミスの傾向を把握しやすいメリットがあります。

英文を書く時から意識できるようになる

自分のミスの傾向が分かれば、次回以降英文を書く時にその点を意識して書けるようになります。
徐々に英文添削で修正しなければならないところが減り、ライティング力が向上するメリットがあります。

自分で英文添削するデメリット

自分で英文添削するデメリットは、英文法上のミスや不自然な言い回しに気づけない時がある点と、新たな英語表現を学ぶ機会が限られてしまう点です。

自分では気づけないミスがある

日本語で書いた文章でも、自分が書いた文章の間違いには気づきにくいもの。
自分で英文添削する場合はなおさら、間違いを見過ごしてしまうことがあることに留意しましょう。

たとえば、そもそも特定の文法事項を知らなかったり、文法を知識としては知ってはいてもライティングの際に間違えてそれを見過ごしてしまったり、自分では気づけないミスというものがどうしても生じます。

不自然な言い回しに気づかない

英語圏に住んでいない非ネイティブの日本人にとって、英文のインプット量はどうしても不足しがち。
自分が書いた英文に不自然な言い回しがあっても、自分では気づけないことがあります。

特に、文法的に間違いではないけれどネイティブはそう言わない、といったケースにおいて英語表現の不自然さに気付くのは難しい時があります。

英語表現を広げにくい

同じ意味を表す複数の英語表現の内どれを使えばいいか悩んでいる場合や、シソーラスで調べた類義語を自分が知らなかった場合、英々辞書でそれぞれの表現を調べる必要があります。

ただ、これらの作業は時間がかかり、かつ自分の書いた英文ではいずれの表現が適切なのか確信が持てないことがあります。

このため、自分で英文添削をする際は、英語の表現力を広げにくいデメリットがあります。

英文添削業者に依頼するメリット・デメリット

プロの校正者がいる英文添削業者に英文添削を依頼する場合にも、メリット・デメリットがあります。
以下で解説します。

メリット デメリット
読者の視点で添削 コストがかかる
英文添削の精度が高い 英文添削の質が様々
英語表現が広がる 修正理由も英語で書かれる

英文添削業者に依頼するメリット

英文添削業者に依頼した場合、読者の視点で精度の高い英文添削をしてもらうことができ、自分で英文添削をするよりも英語表現が広がるメリットがあります。

読者の視点で見てもらえる

英文添削業者に依頼すると、読者の視点で英文添削してもらえるので読者に意味が伝わりやすい英文になります。

英語論文の場合であれば、投稿予定先のジャーナルの査読者やジャーナルの読者の視点から英文添削してもらうことができ、ジャーナルにアクセプトされやすい論文になります。

英文添削の精度が高い

英文添削業者の校正者は英文添削の経験が豊富なネイティブであることが多く、英文添削の精度が高いのがメリット。
前置詞の使い分けやコロンやセミコロンなどの句読点の使い方など、日本人が苦手としやすい点についても正しく修正されます。

また、専門分野に詳しい英文添削業者を選べば、その分野の英語論文の英文スタイルや専門用語を踏まえた英文添削を受けることも可能。

英語表現が広がる

ネイティブの校正者がいる英文添削業者に依頼すると、ネイティブならではの自然な言い回しを教えてもらうことができます。

英文添削で提示された英語表現を基にオリジナルの英語表現集を作成すれば、英語表現の幅が広がり、今後英文を書く時に役立つでしょう。

英文添削業者に依頼するデメリット

一方、英文添削業者に依頼するデメリットは、コストがかかる、校正者によって添削の質に差がある、修正理由が分かりにくいことがある、などの点が挙げられます。

コストがかかる

英文添削業者に依頼するとコストがかかるのがデメリット。
特に、専門性の高い英語論文の添削に対応している英文添削業者に依頼する場合は、相応のコストがかかります。

料金は会社によって、また英文添削の内容や納期によって異なります。

通常納期が短いほど料金が高くなるので、英文添削業者に依頼する時は、時間に余裕を持って原稿を送ることで少し節約できるでしょう。

校正者によって添削のクオリティが異なる

ネイティブの校正者の中でも、英文添削の経験が豊富か、専門分野へ精通しているかによって、英文添削のクオリティが大きく異なります。

英文添削業者を選ぶ際は、各会社のウェブサイトでその会社の得意分野、校正者のプロフィールなどを確認し、自分の専門分野に詳しく英文添削の経験が豊富な校正者がいるか確認しましょう。

修正理由が分かりにくいことも

校正者がネイティブの場合、修正理由のコメントなどもすべて英語で記載されます。
自身の英語力によっては、校正者のコメントの意味が理解できないということもあるかもしれません。

校正後に質問が可能な場合でも、英語で質問を書く必要があります。
ただ、英文添削業者によっては、質問は日本語で受け付けてくれる場合もありますので、確認をしましょう。

英文添削業者を上手に活用する方法

英文添削業者を上手に活用するためには、自分でも英文を見直す、校正者に修正されたポイントを今後に活かすのがコツです。

自分でも英文添削しておく

英文添削業者の校正者が添削した際にあまり修正箇所が多いと、自分で修正した時に新たなミスが生じやすくなります。このため、自分で英文添削をして分かる範囲でミスを直してから、英文添削業者に依頼するのがコツ。

英文添削業者には、自分では気づかないミスの修正や、英文のブラッシュアップをしてもらうというスタンスで依頼すると、より良い英文にすることができるでしょう。

修正されたポイントは今後に活かす

英文添削業者の校正者が添削した英文は学びの宝庫。
今後のライティングに十二分に活かしましょう。

自分が間違えたポイントや新たに習得した表現などを記録し、次に英文を書く時に参照することをおすすめします。

同じ英語のミスをすることが減り、ボキャブラリーが増えるなど、ライティング力向上につながるでしょう。

まとめ

この記事では、自分で英文添削する際の具体的な方法とコツ、自分で英文添削する時のメリット・デメリット、英文添削業者に依頼する時のメリット・デメリットをお話しました。

自分で英文添削するには、英文法を復習しておくことが欠かせません。

また、ライティング力同様、英文添削のスキルも回数を重ねるごとに上達するもの。
自分で英文添削するスキルが上がると、英文を書く段階から間違えやすいポイントを意識して書けるようになり、ライティング力が向上します。

英文添削業者に依頼する場合でも、自分で英文添削することが役に立ちます。
校正者に修正されたポイントは、今後のライティングにも役立てることが可能です。

自分で行う英文添削は、英文を書いた後に何度か見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

この記事をシェアする

Categories

【免責事項】※このサイトの掲載情報については独自に収集した内容が基になっていますので、最新情報や詳細は、各英文添削サイトの公式ホームページをご確認ください。