英文添削会社の添削担当者は、日本人の場合とネイティブの場合がありますが、ネイティブに英文添削をしてもらうとどのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、英文添削会社の添削担当者は会社によって様々であることや、ネイティブに英文添削してもらうメリットを3つ解説。
また、ネイティブに英文添削してもらう際に留意すべきことや、英文添削会社を選ぶ際に気を付けるポイントをご紹介します。
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英文添削会社によって、どんな方が添削を担当するかは様々です。
英文添削会社によって、添削を担当するのが日本人の会社とネイティブの会社があり、英文添削会社によっては添削担当者を、日本人またはネイティブから選べます。
各会社の添削担当者がどんな方なのかは、会社のウェブサイトを見れば確認可能です。
英語で書かれた文章を添削してもらうのだから、添削担当者は常に英語ネイティブの添削担当者がいいかと言うと、必ずしもそうとは限りません。
リーズナブルな料金で基本的な英語のミスを直してもらいたい場合や、日本語で解説してほしい場合は、日本人の添削担当者に依頼する方が良い場合もあります。
ただ、単純な英語のミスを修正するだけでなく、明瞭簡潔な英文にブラッシュアップしてほしい場合や、フォーマルな英文や専門的な文章を添削してほしい場合は、ネイティブの添削担当者がおすすめです。
ネイティブに英文添削してもらうメリットは、主に以下の3つです。
ネイティブに英文添削をしてもらうと、英語を母語とするネイティブから見て不自然な英語表現が修正されます。
文法的には合っているけれどネイティブはこうは言わないといった表現や構文を修正することに関しては、日本人よりも英語を母国語とするネイティブの方が得意です。
また、母国語が何であるかによって、英文ライティングでミスしやすいポイントに傾向があります。
日本人の英文を添削した経験があるネイティブの中には、日本人のミスしやすいポイントに詳しい方もいるので、漏れなく詳しく教えてもらうことができます。
たとえば、以下のような誤りがよく見られます。
たとえば、日本語の文で「~が」という表現があると、逆説の意味でなくても英文を作る際に、「逆説」を表す”but”を使いがちです。
「予想外だったが、良い結果につながった。」を英語で表現する際に、
It was unexpected, but it led to a positive outcome.
のように、”but”を使いたくなります。
ただ、「予想外であったこと」と「良い結果につながった」ことは、厳密には逆説の関係ではありません。
単に、「良い結果につながったこと」が「予想とは違っていた」という意味を英語で表すには、
Unexpectedly, it led to a positive outcome.
…にした方が自然です。
和製英語があると、英語にする時もついそのまま使ってしまいがちです。
日本人にとっては不自然さに気づきにくいポイントですが、ネイティブが見たらすぐに不自然な表現と気づきます。
たとえばよく例に出される和製英語に「ガソリンスタンド」があります。
そのまま”gasoline stand”とアルファベットに直すことはできますが、ネイティブが使わない表現です。
アメリカでは”gas station”、イギリスでは”petrol station”と言います。
英語では否定を表す表現を文の最初の方に置くのが一般的です。
たとえば、以下の文のように否定語の”not”が文の後半に置かれている場合は、以下のように修正されます。
I think that it is not going to rain.
→ I do not think that it is going to rain.
(雨は降らなそう)
このように、ネイティブが見たら瞬時に不自然と分かる日本人による英語表現の例は、数多くあります。
ネイティブに英文添削してもらうと、このような不自然な英語表現を修正してもらえることがメリットのひとつです。
英語には慣用表現がたくさんありますが、日本語から英訳する時に和英辞典を引いても、ピッタリの英語慣用表現を見つけることは難しいでしょう。
ネイティブの英文添削を受ければ、適切な慣用表現を提案してもらえ、こなれた英文になります。
また、ネイティブの英文添削では「コロケーション」の観点からよりふさわしい英語表現を提案してもらえます。
「コロケーション」とは、一般的によく一緒に使われるなど2つ以上の単語の組み合わせ。
「形容詞と名詞」の組み合わせを例に取ると、この名詞と共によく使われる形容詞はこれ、といった風に相性の良い組み合わせがあるのです。
どうしてその単語同士の組み合わせが望ましいのかについては、文法的な理由付けができないことも多いため、そもそもそのコロケーションを知らなければ思い付きにくいです。
ネイティブに英文添削してもらうと、正しいコロケーションの英語表現に修正してもらうができます。
英文には、特定分野における「定型表現」もあります。
同じ意味を表す英語表現でも、英文の種類により使う表現が異なります。
ネイティブによる英文添削では、eメール、契約書、英語論文などそれぞれの英文の種類や内容に応じて、一般的に使われる表現を踏まえた添削をしてもらうことができるのがメリットです。
さらに、ネイティブに英文添削を依頼する場合はイギリス英語かアメリカ英語の指定ができることもあります。
日本人が英文を書く時、頭の中でまず日本語で文を思い浮かべてから、それを英文に訳そうとする傾向があるため、どうしても冗長な英文になりがちです。
ネイティブは英語表現のストックがたくさんあるため、より簡潔な英語表現をチョイスして提案してもらうことができます。
たとえば、以下のように簡潔な英文に修正されます。
簡潔な英文にするためには、一文は長すぎないようにするのが基本です。
たとえば、次の文は以下のように2つの文に分けることができます。
Although we explained to 100 patients about the study, only 70 of them agreed to be part of the study.
→ We explained to 100 patients about the study. However, only 70 of them agreed to be part of the study.
接続詞“although”でつながれた2つの節を2文に分け、副詞の”however”で前の文と後の文のつながりが分かるようにしています。
文脈から明らかな部分や前後で繰り返し出てくる言葉は、削除しても差し支えありません。
We used three materials for the experiment.
→ We used three materials.
「我々は(この実験に)3つの材料を使用した。」
上の例では、削除された”for the experiment”(この実験に)の部分は、前後の文から明らかであるため削除されました。
主語が長すぎる場合は文頭に置くとバランスが悪いため、「It ~ to構文」を使って主語を仮主語の”it”に置き換えることが多いです。
ただし、真主語(本当の主語)がそれほど長くない場合は、仮主語を使わずに書いた方が簡潔な文になります。
たとえば、「英語を学ぶことは重要です。」を英語で言う場合、「It ~ to構文」を使うと、
It is important to learn English.
になりますが、to以下は2語とあまり長くないので、
Learning English is important.
のように、「It ~ to構文」を使わず動名詞”learning English”を文頭に置くことで、6語の文が4語に減り簡潔になります。
たとえば、英語で「AだけでなくB」と言いたい場合、学校で習った”not only A but also B”という表現を思い出す方が多いかと思います。
「BだけでなくAも」という点をことさら強調したい時はいいのですが、さほど強調の意味がない場合は、単に”A and B”(「AとB」と言った方が自然なケースもあります。
We added not only A but also B.
→ We added A and B.
「我々はAだけでなくBも(AとBを)追加しました。」
また、「A(名詞)のB(名詞)」と言いたい場合は、名詞と名詞を”of”でつないだり(B of A)、所有格(A’s B)を使ったりして書きがちです。
たとえば、「食料の供給(食料供給)」を英語で言う場合、
supply of food / food’s supply
…のように表せますが、”of”を使わずに「複合名詞」で”food supply”とシンプルに書くこともできます。
名詞を修飾する時に便利な関係代名詞ですが、「形容詞+名詞」の形にできる場合は関係代名詞を使わない方が、簡潔な表現になります。
We added A which is blue.
→ We added blue A.
(我々は青いAを追加しました。)
ネイティブに英文添削してもらう場合、上述したようなメリットだけでなく、いくつか注意点もあります。
日本語も英語も、話し言葉と書き言葉は大きく異なります。
日本人なら誰もが日本語の文章を添削できるわけではないように、ネイティブだからと言って誰もが英文添削の技術を持っているわけではありません。
ネイティブの中にも、英文を書くのが得意な方とそうでない方がいて、英文を書くのが得意な方の中でも、英文添削できる人はごく一部です。
たとえば、ネイティブなら、英文の中の不自然な英語表現や、文法的に誤っている箇所に気づくことはできるかもしれません。
ただ、英文添削の技術がないと、なぜその表現がダメなのかを説明したり、著者が言いたいことを汲み取って添削をしたりするのは難しいです。
英文ライティングや添削の経験があり、英語の文法にも詳しくノンネイティブに分かりやすく説明できるネイティブに添削してもらうことが大切です。
ネイティブに英文添削をしてもらう場合、修正箇所の解説も英語で書かれる点に注意が必要です。
たとえば文法上の誤りについては、英語の文法用語を用いて解説されます。
基本的な文法用語、たとえば時制の一種である「現在完了形」を表す”present perfect”などを知らないと、理解しづらいこともあります。以下の表は、例として時制の名前をまとめました。
Past | Present | Future | |
---|---|---|---|
Simple | Past Simple (過去形) |
Present Simple (現在形) |
Future Simple (未来形) |
Continuous | Past Continuous (過去進行形) |
Present Continuous (現在進行形) |
Future Continuous (未来進行形) |
Perfect | Past Perfect (過去完了形) |
Present Perfect (現在完了形) |
Future Perfect (未来完了形) |
Perfect Continuous | Perfect Perfect Continuous (過去完了進行形) |
Present Perfect Continuous (現在完了進行形) |
Future Perfect Continuous (未来完了進行形) |
なお、ネイティブによる解説で不明な部分がある場合にも、英語で質問する必要があります。
上述したように、英文添削は、英文ライティングや英文添削の技術を持つネイティブにしてもらうことが大前提です。
加えて、専門的な内容を含む英文の場合は、専門分野に精通しているネイティブに添削してもらうことが大切。
英文の分野や内容によって適した英語表現が異なるため、専門分野に詳しいネイティブでないとクオリティの高い添削してもらうことはできないためです。
以上のように、ネイティブに英文添削してもらうに当たってはいくつか注意点があるものの、それを上回る様々なメリットがあります。
英文の質を高めるためには、ネイティブが英文添削を担当する英文添削会社がおすすめ。
特に、英語論文などの専門的な英文を添削してほしい時は、添削担当がすべてネイティブの英文添削会社がベターです。
英文添削会社を選ぶ際は、各社のウェブサイトでどんな英文添削担当者がいるか調べましょう。
英文添削担当者がネイティブかどうかだけでなく、博士号取得者の有無、研究歴、出版経験や英文添削経験の有無などが調べるポイントです。
英文添削会社のチェック体制も重要です。英文の添削を1人だけが担当する会社よりも、2人以上でダブルチェックしている英文添削会社の方が、より安心できます。
英語論文の場合、自分の専門分野に詳しいネイティブの英文添削担当者がいるかどうかが、英文添削会社を選ぶ際に何より大事です。
英文添削会社のウェブサイトで英文添削担当者のプロフィールを見て、専門分野や学歴、経歴を確認しましょう。
研究者に様々なサービスを提供する英文添削会社エダンズは、英文添削を担当するネイティブの専門家が300人以上在籍しています。
博士号取得者や添削経験が3年以上の医学や科学の専門家が、品質管理専門家とペアになりダブルチェックを行っており、おすすめです。
エダンズのウェブサイトには、各添削担当者のプロフィールが詳しく書かれており、自分の専門分野に近い専門家を見つけやすくなっています。
この記事では、ネイティブに英文添削してもらうことのメリットをお話しました。
日本で解説してもらいたい英語学習者にとっては、日本人に添削してもらう方が良い場合がありますが、英文添削のクオリティという点では、ネイティブに英文添削してもらう方がおすすめです。
ネイティブに英文添削してもらうメリットは、主に以下の3つです。
ネイティブに英文添削してもらう際は、ライティングや添削の経験があり、英文の内容に詳しいネイティブを選びましょう。
ただ、ネイティブに英文添削してもらう場合は、英語で解説がなされ、こちらから質問をする場合も英語である点に注意が必要です。
添削の担当者とのやりとりで、日本人によりサポートが受けられるかも確認するとよいでしょう。
また、英文添削会社を選ぶ際には、ウェブサイト等で添削担当者がネイティブかどうかだけでなく、専門分野や経歴を確認してから選ぶことが大切です。
【免責事項】※このサイトの掲載情報については独自に収集した内容が基になっていますので、最新情報や詳細は、各英文添削サイトの公式ホームページをご確認ください。